Twitterでも中国最新ニュースを発信中!

新型iPhoneの発売をひかえ、追い込みをかけるファウンドリ&突然アップルに切られた日系企業の末路

富士康

中国メディア「辺際財経」から「アップルの新型iPhoneの発売を間近にひかえ、中国の多くのファウンドリが臨時ボーナスを出し、工員の確保に奔走している」を紹介します。


世界最大のiPhone工場を含む中国のアップル・サプライヤーは、ボーナスを引き上げている。これは、現在、製造業で働こうとする若者が少なくなっていることと、9月にiPhoneの新モデルが発売されるため、同社の製造工場での生産が活発化しているためだ。

世界のiPhoneの80%を生産しているとされる富士康技術集団の鄭州工場では、今回、iPhoneの組み立てを行う統合デジタル製品事業部で90日以上勤務した場合、新人工員のボーナスを過去最高の10,200元(16万円)まで引き上げた。

7月23日にボーナスを10,000元に引き上げてからわずか2週間でさらに200元上乗せされた形だ。

先日掲載された同社の最新の求人情報によると、ボーナス総額のうち、統合デジタル製品事業部の工員は9,500元を受け取り、残りの700元は紹介者に支払われることになっている。

中国で新たな工員を求めているのは、何も富士康だけではない。アップルにタッチパネルを供給している碧思科学社と立訊精密社も同様に採用奨励金を導入している。

生産ラインのために5,000人の作業員と2,000人の品質検査員を採用している碧思科学社は、新人工員のボーナスを2月の5,000元から、5月には10,000元へと倍増させた。7ヶ月連続で月に20日以上働いた労働者がボーナス支給の対象となるそうだ。

また、東莞の立訊精密社の工場では、社内紹介ボーナスを4月の2,500元から5月下旬には5,000元へと倍増させた。同社の公式ウィーチャット・アカウントに掲載された募集広告によると、過去に同社を退職し、今回復帰して工員になった場合は3,800元の追加ボーナスを支給することを発表した。

今回の採用は、iPhoneの新モデルの生産量増加に対応したものだ。アップルは、2021年後半に1億3,000万〜1億5,000万台の新しいiPhoneの出荷を目指している。

中国は、他のどの国よりも多くのアップルのサプライヤーを抱えており、クパチーノに本社を置く同社のサプライチェーンにとって不可欠な存在となっている。世界最大の経済大国である中国とアメリカの間では、経済連携の解消が叫ばれているが、アップルは過去3年間で、中国本土のサプライヤーを他のどの国よりも多く増やしている。

一方、中国では労働力の増加がピークに達し、特に工場での仕事は若い世代には魅力がないと言われている。中国の最新の国勢調査によると、生産年齢人口の割合は10年前の70%以上から2020年には63.4%にまで低下した。

おわり


2010年、私はとある日系企業の依頼で、携帯のSMS(ショートメッセージ)を使った工員の大量募集の手伝いをしていた。

その会社は上海郊外の松江区に工場を構え、アップルからiPhoneカメラに使うマイクロモーターの生産を受注しており、納品に間に合わせるために、大量の工員を必要としていた。

ショートメッセージを使った募集が思いのほかうまく行き、工員数も順調に増えていった。

工場設備への追加投資も行われ、アップルが要求する生産能力を確保できるように準備を進めていたが、新型iPhoneのモデルチェンジにともない、突然、アップルのサプライヤーリストから外され、その後しばらくして、この会社は倒産した。

よかったらポチッとお願いします!
ありがとうございます!

にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へ

いいと思ったらシェアお願いします!