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フォーブス中国が2022年長者番付トップ500を発表、どんな人がランクイン?

フォーブス中国2022年度の長者番付トップ500が出ていたので一緒に見ていきましょう。あなたはどの富豪の名前を聞いたことがありますか?資産額の単位は億元です(1億元=約20億円)

まずは長者番付トップ10です。

中国No.1 世界で第16位の富豪は国民的ミネラルウォーター「農夫山泉」で巨万の富を築いた钟睒睒氏(67歳)です。資産額は738億元。農夫山泉は、中国に一度でも来られた方なら、絶対見たことがあると思います。

中国No.2 世界第26位の富豪は「ティックトック」や「今日頭条」のアプリを運営しているバイトダンスの創業者、张一鸣氏(38歳)です。バイトダンスが世界的アプリになれたのは、Alex ZhuとLuyu Yangが、サンフランシスコと上海で開発して世界でリリースした「Musical.ly」を買収したからです。

去年、张一鸣氏はCEOの座を共同創業者のパートナーに譲り、新しい分野での新規事業立ち上げ準備をしているそうです。資産額は495億元。

中国No.3 世界第33位の富豪は、テンセントの生みの親、马化腾氏(50歳)ポニーマーです。噂では、テンセントは深圳と香港の間にある島全体を買い上げ、本社を建てて「テンセント島」にする計画があるそうです。马化腾氏の資産額は389億元。

中国No.4 ネットイーズの創業者、丁磊氏(50歳)です。今でこそネットイーズはゲーム会社として日本でも広く知られる様になりましたが、元々は、ポータルサイトやウェブメールを提供する総合IT企業でした。

初期のネットイーズには、中国でパクリファミコン「小覇王」を作って大儲けした有名投資家の段永平氏も投資してた。丁磊氏の資産額は291億元。

中国No.5 家電総合メーカー美的(Midea)の創業者、何享健氏(79歳)です。美的は、1980年代に扇風機を自社開発したのが始まりで、その後、総合電気メーカーとして成長していたったそうです。何享健氏の資産額は278億元。

中国No.6 吉利自動車は1996年に李书福氏(58歳)によって創業された自動車メーカーです。李书福氏の資産額は233億元。

中国No.7 アリババ創業者の马云氏(57歳)ジャックマーです。資産額は242億元。

中国No.8 畜産業で巨万の富を築いた「牧原」の創業者、秦英林氏(57歳)です。恥ずかしながら、この方の名前は初めて聞いたので少し調べてみました。

1965年、湖南省南陽市近くの貧困農村に生まれた、秦英林氏は、1985年に河南農業大学に進み、卒業後は南陽地区食品公司で仕事を始める。3年で一通りの仕事を覚え、独立。1993年6月22日、秦英林氏は妻と共に22頭の豚を購入し、畜産事業を始める。2013年に牧原食品股份有限公司を設立し、毎年100万頭以上の豚を飼育している、だそうです。現在の資産額は237億元。

中国No.9 国内はもちろん世界的な物流網を築いた順豊(SF)の創業者、王卫氏(51歳)です。資産額は235億元。

中国No.10 BYDの創業者、王传福氏(56歳)です。資産額は200億元。王传福については、以前「BYDとテスラ、EV対決は近い」で記事にしているので、是非読んでみてください。

長者番付を見て気づいたことは、50代が多いことですね。90年代後半以降の中国の爆発的経済成長下において、「チャイナドリーム」と言われるビッグチャンスがつかみやすい世代だったのでしょう。

次11〜20位を見てみましょう。

中国世界名前資産額年齢事業
1187蒋仁生及家族20068智飛生物(ワクチン)
1290范红卫及家族19855恒力(石油)
1391杨惠妍及家族19840碧桂園(不動産)
1493黄世霖19255CATL・寧德時代(電池)
1599庞康18066海天(醤油)
16114吴亚军16658龍湖集団(不動産)
17121吕向阳16059BYD(自動車・電池)
18126王文银15454正威国際(採鉱)
19129孙飘扬15063恒端(医薬品)
20132黄峥14642ビンドウドウ(Eコマース)

石油や医薬品、不動産など元政府系インフラ系が目立つようになってきました。最近日本でも社名が広く知られるようになった「CATL」の創業者が14位にランクイン。CATLは電気自動車用の車載電池でトップを独走する企業です。

次21〜30位を見てみましょう。

中国世界名前資産額年齢事業
21145党彦宝13249ガス
22146王健林13167万逹(不動産)
23147刘永行13173東方希望(多様化)
24148魏建军及家族13158長城汽車(自動車)
25155陈邦12756愛尔眼科(病院)
26156张志东12750テンセント(IT)
27162王兴12443美団(Eコマース)
28164刘强东12348京東(Eコマース)
29174刘汉元11958通威(農業総合商社)
30176裴振华11763CATL(電池)

万逹広場(デパート)やマンション開発を手掛ける王健林氏が22位にランクインしていますが、5年前まではトップ10入り常連だったような気がします。きっとここ2、3年の不動産業株式市場の落ち込みが影響しているのでしょう。

注目すべきは、25位の愛尔眼科。湖南省で設立されたこの企業は、眼科のみに特化したクリニックで中国全土と世界で事業展開しています。私も一回行ったことがありますが、眼科しかないのに規模も患者数も市立病院に匹敵するほど大きく、驚いた記憶があります。

30位から先の富豪は、日本ではほぼ知られていない方々が大部分ですので、一部だけ抜粋してご紹介します。

日本でもコスパ重視のスマホブランドで有名な「小米」のCEOである雷軍氏は104億元で35位。

三菱重工に似ているブランドとして有名になった三一重工の創業者、梁穏根氏は80億元で46位。

元祖中国IT企業である百度の創業者、李彦宏氏は一時期ほどの勢いはなく、76億元で51位まで下落。

世界のドローン業界を牛耳る所まできていたDJIの創業者汪滔氏は41億元で83位。

日本にも進出している中式火鍋専門店、海底撈(ハイディーラオ)の創業者、施永宏及家族が37億元で117位。

去年リリースされたスマホゲーム「パズル&サバイバル」の開発元ゲーム会社37ゲームズのCEO李卫伟18億元で268位。

以前、「酸菜魚」専門店「太二」について紹介した記事を書きましたが、そのブランドチェーンのオーナーである管毅宏氏が12億元で436位でした。

おわり

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