中国メディア「発現香港」から「香港の名前の由来は?香港(シャンガン)はなぜホンコン(HongKong)と呼ばれるの?」を紹介します。
「香港」の名前の由来について公式な説明はなく、ネット上で語られる諸説もまちまちのようです。
その中で少し信憑性が高いものを2つご紹介します。
ひとつは、香港の名前が香料に関係しています。宋・元時代、香港は行政上、広東省の東莞に属していました。明朝以降、香港島南部の小さな港は、広東省南部の香料の流通港として利用され、広東省東莞市で生産される香料の輸出港として有名でした。
当時、香港から運ばれた香料は「海南の宝」と呼ばれるほど品質が良く、香港の地元では香料の栽培を生業とする人が多く、香料の栽培とともに香港を有名にしたと言われています。この香料はすぐに皇帝への貢物として献上され、当時盛んだった「お香業」を生み出すことになりました。その後、香料の栽培や輸出は次第に廃れていきましたが、香港の名前はそのまま残ったという説です。
もうひとつは、香港は元々自然豊かな小港で、甘くておいしい渓水には、海の船員がしばしば飲み水を得るために来ていました。その後、甘くて香りのよい水は長い年月の間で有名になっていきました。この渓水は「香江」と呼ばれ、広く知られるようになりました。そしてこの「香江」の渓水が流れる先が小さな港であったために、「香港」と呼ばれるようになりました。その後、この湾からイギリス人が香港島に上陸したために、島全体が香港島と名付けられたという説です。実は今でも「香江」は香港の別称として使われています。
では「ホンコン」という英語名は、どのようにして生まれたのでしょう。
1841年、スタンレーに上陸したイギリス軍は、陳郡(チャン・クワン)という地元の女性住民に率いられて北上し、香港の村を通過する際、イギリス軍に地名を尋ねられた女性は客家語(はっかご)で香港と答えたのをイギリス軍が「HongKong」と書き記したのが由来となっています。
1842年、南京条約が結ばれ、香港が島全体を指す正式名称となりました。香港村が香港仔(ホンコンツァイ、英語名はアバディーン)と呼ばれるようになり、さらにその後、日本による香港統治時代には、「香港仔」が「元香港」と改名されていました。
おわり
