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マクドナルドがロシアから完全撤退 ひとつの時代の終わり

日本を代表するプロ経営者であり、マクドナルドやベネッセなどのCEOとしてその経営手腕を存分に発揮してきた原田泳幸氏(はらだえいこう)が、熊本県にある健康食品メーカー「株式会社えがお」の社長に就任するというニュースがありました。この「えがお」という会社は、通販専門で健康食品を製造販売している企業です。

わずか10年前まで日本マクドナルドの顔となってファストフードを売りまくっていた原田氏が、今度は健康食品メーカーのCEOに就任したというニュースを読みながら、だからこそ「原田氏がプロ経営者であり続けられる」のだと思いました。変わり身の早さは超一流です。

昨日、マクドナルドに関してはもう一つ、とても大きなニュースがありました。

「米マクドナルド、ロシアから撤退 冷戦終結の象徴30年で幕」

AFPによると「現地時間5月16日、米ファストフード大手マクドナルドが、ついにロシア市場からの撤退を決定したことを発表した。東西冷戦終結後モスクワに出店した象徴的なブランドは、30年超の営業期間を経てロシアから完全に姿を消すことになる」そうです。

ひとつの時代の終わり

欧米による対ロ制裁の影で、マクドナルドやフォルクスワーゲン、アップルに至るまで、多くの欧米企業がロシアからの撤退を表明しています。

ロシア第1号店開店当時

マクドナルドがロシアにやってきたのは1990年1月31日、モスクワ中心部のプーシキン広場横の一等地に「ソ連」初の店舗をオープンしました。

物資が比較的不足していた当時、マクドナルドはモスクワの大人気スポットとなりました。

開店日だけで3万人の客が訪れ、入店するために何時間も行列ができ、店の周囲には秩序を保つために警察の紐が張られたそうです。当時、欧米のメディアは、ロシアの若者が「欧米のライフスタイルを好んでいる」ことを「欧米の消費革命」と表現していました。

その後32年間、ロシアでマクドナルドは繁栄しました。

ロシアには撤退発表前の現在、850店舗のマクドナルドがあり、最大6万2千人の雇用者がいました。昨年、ロシアにおけるマクドナルドの店舗数は6%増加し、世界平均の1.5%を大きく上回るペースで増加していました。

マクドナルドのロシア市場からの撤退は、すでに衰退しつつあるグローバルビジネス経済への大打撃となりえます。

欧米経済に大地震が起きる

ドイツの週刊誌「Wirtschaftswoche」によると、欧米企業のロシア市場からの撤退は、自動車、電子機器、エネルギー、金融、貿易、工業、消費、物流、航空、メディア、テクノロジー、通信など、ほとんどすべての重要なセクターに影響をおよぼすそうです。また、LVMHグループがロシア国内の124店舗を閉鎖するなど、高級ブランドも大口顧客を失うことになり、これらの企業が被る損失は、少なくとも数千万ユーロ、場合によっては数百億ドルの損失を被ることになる、と説明しています。

GDP世界第11位の経済規模を持つロシアに対する欧米諸国による経済制裁という名の「デカップリング」が原因で、世界にまもなく大地震が起きようとしています。まだ夏にもなっていませんが、今のうちから厳しい冬を迎えるための準備を万全にしておくのが得策でしょう。

そして近い将来、アメリカに次ぐ経済規模の中国がもし欧米経済圏と決別した場合、世界はどうなってしまうのでしょうか。あまり想像したくはありませんが、地球が割れる勢いの「何かが」起きてもおかしくありません。

いずれにしましても、準備はお早めに。

おわり


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