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スマホゲーム広告の内容と実際のゲームが違いすぎるアレ、一体誰が作ってるんだ?

プレイアブル広告

中国メディア「遊戯陀螺」から「プレイアブル広告の課題をどのように解決するか、ミンテグラル・クリエイティブ・ラボの代表に話を聞いた。」を紹介します。


ゲームが再び中国国営メディアから「精神的アヘン」と批判され、ゲーム業界全体がパニック状態に陥ったとき、两条腿走路(同時に二つ以上の異なる方法・市場を採用してことにあたれ)と言った業界関係者がいた。

今や中国国内パブリッシャー(ゲームメーカー)の海外進出は目新しい話題ではなく、多くのゲームが海外で目覚ましい成果を上げている。優秀なパブリッシャーはゲームの質の高さに加えて、広告投稿の能力にも長けている。

よく見かける動画広告に加え、2年ほど前に登場したプレイアブル広告(実際にプレイできる広告)は、良質な体験、高いコンバージョン、高いリテンションというメリットがあり、パブリッシャーの新たな広告投稿の手法となっている。2020 Media Buying in Global Mobile Marketレポートによると、広告におけるインタラクティブ素材の割合は、第1四半期の2%から第4四半期には8%に上昇している。

しかし無視できないのは、(特に複雑なゲームの場合の)プレイアブル広告制作の壁の高さと、容量、それと効率の悪さだ。プログラマティック・モバイル広告プラットフォーム・ミンテグラルのクリエイティブ・ディレクターであり、ミンテグラル・クリエイティブ・ラボの責任者でもあるステラに、海外の複雑なゲームのプレイアブル広告の作り方、クリエイティブ素材、その他の業界の課題について話を聞いてみました。

ミンテグラル

ミンテグラルは、Voodoo、KAYAC、MarkApp、Dual Cat、Dwango、FunPlus、Topgames、NetEaseなど、世界中の何百ものトップパブリッシャーのために様々なプレイアブル広告を制作してきた。ミンテグラルの広告素材は、幅広い業界、製品、アプリケーション・シナリオをカバーしている。自社開発のプレイアブル広告制作プラットフォーム「Playturbo」が、ミンテグラルでのプレイアブル広告制作の効率化に役立っている。

ステラの考えでは、複雑なゲームのデザインに使える要素は、カジュアルなゲームよりも多様で、洗練さが求められる。プレイアブル広告を作成する際には、まずパブリッシャーが既に持っている最適な動画広告のアイデアを使い、テストとチューニングを繰り返しながら、最も効果的なクリエイティブの方向性を決定する。同時に、ゲームの手軽さ、コンテンツのローカライズ、要素の非ネイティブ化という3つのポイントを守る必要があります。

ゲームの手軽さとは、複雑なゲームに対してゲームの手軽さをデザインし、敷居を低くしてより幅広いユーザー層にアプローチすること。コンテンツのローカライズとは、現地の習慣やユーザーの好みに合わせること。要素の非ネイティブ化とは、つまり複雑なゲームの骨組みを小さな要素に分解し、ユーザー視点を一人称視点や三人称視点に置き換えるなど、小さな要素を充実させて肉付けしていくもので、題材そのものから逸脱しないことが条件となる。

また、ステラは、イントロ動画でユーザーを教育することができるため、イントロ動画とプレイアブル広告の組み合わせが重要であると述べた。ただし、複雑なゲームにおけるプレイアブル広告の体験部分は、あまり長くならない方がよいそうだ。ゲームがシンプルであればあるほど、ユーザーがすぐにゲームをダウンロードしてくれる可能性が高くなるからだ。

プレイアブル広告は実際とても効果的で、コンバージョン率は1回の表示で平均50~60%増加し、最大で10倍に達することもある。しかし、ステラは、プレイアブル広告やゲーム画面動画、実写動画などの素材は、実は相互に協力的な関係にあると述べる。パブリッシャーは、それぞれを配置し、テストを続け、段階に応じて投入する割合を調整する必要があるということだ。

記者:なぜプレイアブル広告が突然盛り上がっているのでしょうか?

ステラ:1つはFacebookやGoogleなどのチャネルからのトラフィックの一部がプレイアブル広告に傾いているからです。もう1つは、デバイスやネットワーク環境の向上により、プレイアブル広告の表示領域が拡大したことです。

昨年の時点で、中堅・大手ゲームメーカーがプレイアブル広告を徐々に推進していることが確認できました。トップベンダーの新旧ゲームの多くは、プレイアブル広告を使って広告投稿を進めています。

記者:プレイアブル広告を掲載することで、どのようなメリットがあると思われますか?

ステラ:まず、ユーザー体験がよりフレンドリーになりました。プレイアブル広告では、ユーザーは大容量のインストーラーをダウンロードすることなくゲームを体験でき、最も直感的なゲーム体験を得ることができます。ユーザーが受動的に視聴するだけの動画広告とはかなり異なります。

次に、効果がより正確であること。プレイアブル広告を体験したユーザーは、そのゲームが好きかどうかをすでに十分に知っているので、ダウンロードすることができ、動画広告のような非現実的な状況を避けることができます。そのため、課金率も比較的高くなっています。

さらには、効率が良いこともあるでしょう。現在、動画広告は形態や内容がどんどん豊富になっており、制作費は限りなく高く、莫大な人手と費用をかけているが、ライフサイクルや効果は不確実なものとなっています。

プレイアブル広告はより効率的で、メーカーは顧客獲得コストを削減することができます。例えば、私たちのプラットフォームを例にした場合、1件のプレイアブル広告を作成するのに2週間かかりますが、その後、最初の1件のプレイアブル広告をベースに20件、30件と微調整を加えるのは2時間しかかかりません。

記者:プレイアブル広告は、カジュアルなゲームに多いようですね。複雑なゲームでは、カジュアルゲームと比べて、プレイアブル広告を作るのにどのような違いがありますか?

ステラ:カジュアルゲームはゲーム性が明確なので、プレイアブル広告は、フィードバックやユーザーの声を重視して、コア部分のゲーム性を再現したり、シンプルさを再現したりしています。

複雑なゲームのストーリーやゲームの仕組みはもっと豊かで、まったく同じものを再現することはできませんが、設計できるポイントがさらに多様化するので、それをどう磨くかが大きな違いとなるでしょう。

記者:多様化しているとはいえ、セールスポイントを絞り込むのは難しいのでしょうか? プレイアブル広告を作るためのセールスポイントはどのようにして決定していますか?

ステラ: 難しいです。すでにある素晴らしい動画のアイデアから、クリエイティブな方向性を見出すのもいいでしょう。パブリッシャーが複雑なゲームの動画広告を作る際に、多くのクリエイティブな要点を抑えているので、まずはそれらを活用するとよいでしょう。

例えば、3つの動画広告があったとして、1つ目はコアなゲーム性を強調したもの、2つ目はゲーム性を強調したもの、3つ目はストーリー性を強調したもの、この3つの異なるクリエイティブな要点を抽出して、プレイアブル広告をデザインします。そして、継続的なチューニングにより、どのクリエイティブが最も効果的かを確認しながら、プレイアブル広告を作成していきます。

これらを踏まえた上で、私たちは、ゲームの手軽さ、コンテンツ・ローカライズ、要素の非ネイティブ化という3つのポイントをまとめました。

手順が7から8ステップを超えると、コンバージョン率が低下する

記者:既存の素晴らしい動画のアイデアを継続するにはどうすればいいですか? 例を挙げてもらえますか。

ステラ:例えばシミュレーションゲームでは、軍陣を組むことが一番基礎となるゲームですが、パブリッシャーは動画広告を作る際に、ゲームの手軽さをデザインして取り入れています。こうすることでゲーム性をプレイアブル広告にデザインすることができます。

例えば「エボニー – 王の帰還」では、ビデオ広告内で「ピンを抜くゲーム」を検証していますが、非常にうまく機能しています。そのプレイアブル広告を作る際に、まず反映させたいのが「ピンを抜くゲーム」です。あとは、どの程度プレイして終わらせるか、難易度をイージーにするかハードにするかなど、ピンを抜くゲームを反映させるためにプランニングを立てます。

これにより、複雑なゲームの敷居が低くなり、より幅広いユーザー層にリーチすることができます。

プレイアブル広告

記者:「ピンを抜くゲーム」は最近よく見かけるゲームのようですが、なぜパブリッシャーに人気があるのでしょうか?

ステラ:この遊びは比較的よく見られるものですが、実はゲームには拡張できる要素がたくさんあります。どんな小さな遊びも、元々のの主題から離れない限り、よりリッチで具体的な方法でユーザーに提示することができます。

例えば、シミュレーションゲームでは戦闘時に、クリックするだけで自動的に攻撃が行われることがあります。しかし、このアクションを洗練させ、プレイアブル広告で一人称視点のシューティングゲームにすることができます。一人称視点のシューティングゲームを体験することで、ユーザーはゲームの主題を理解し、戦闘のスリルを味わうことができるのです。

あるいは、魔法をテーマにしたゲームで、素晴らしい魔獣のキャラがたくさん登場するものがあります。パブリッシャーでは、これらのキャラ素材を使って、例えば、魔獣を育てたり、卵からカードを取り出したり、ちょっとしたクリエイティブな要素を作り出すことができます。

これらは手軽な遊びで、どんなゲームなのか、グラフィックの質はどうなのか、題材が魅力かどうかなどをユーザーに素早く伝えることができます。

記者:オリジナルではないクリエイティブな要素というのはどういうことですか?

ステラ:複雑なゲームのフレームワークは非常に大きく、プレイアブル広告を作る際には、完全に再現することはできず、ゲームのロジックやゲームプレイのパラメータをすべて覆してやり直さなければなりません。大きなフレームワークを多くの魅力部分に分解し、小さな魅力部分を拡張することができます。

例えば、撮影は三人称でも一人称でもできます。 また、兵営の攻略時に合成ゲームプレイなどを埋め込むことも可能です。

記者:コンテンツのローカライズについてはどうですか?国内と海外でプレイアブル広告は、大きく異なるものでしょうか。

ステラ:複雑なゲームは非常にターゲットが絞られており、パブリッシャーはどのユーザー層を狙っているのかを正確に把握し、ターゲットユーザーの好みを理解しています。だから、国内でも海外でも、プレイアブル広告のクリエイティブには大きな違いはなく、題材や見せ方が少し違うだけなのです。

クリスマスなどの地域のお祭りに合わせて、クリスマスをテーマにしたプレイアブル広告を作ることができます。ゲーム性は別のものでも構いませんが、主題を拡張する必要はあります。

記者:ミンテグラルが磨き上げ、充実させ、肉付けした要点をプレイアブル広告にしたときに、購入者から広告と実際のゲーム内容が全然違うと思われたりしないのですか?

ステラ:それもあるかもしれません。しかし、複雑なゲームのパブリッシャーは、より多くの人に自分のゲームを試してもらいたいと思っています。プレイアブル広告はドアノッカーのようなもので、ハードルを下げて、まずプレイヤーを惹きつけ、後からゆっくりと教育・育成していきます。 最初からハードルを高くしすぎるのは良くないと考えています。

実際、プレイアブル広告の最も一般的な形態は、イントロ動画+プレイアブル広告であり、この2つの組み合わせが非常に重要です。そこでメーカーは、ユーザーを教育するためにイントロ動画を使い、ゲームの基本を伝えることもできます。

記者:しかし、データを見ると、動画広告と比較して、イントロ動画とピンを抜くゲームを表示した「エボニー – 王の帰還」のプレイアブル広告のCTRは0.82%、CVRは42.99%、IVR(Conversion Rate Per Display)は44.17%と、ピンを抜くゲームのみを表示したプレイアブル広告に比べて効果が低いようです(CTRが61.08%に向上、CVRが53.68%に向上、IVRが147.55%に向上)。その理由は何ですか?

ステラ:ゲーム体験の流れと、プレイアブル広告で実際にどれだけのインタラクション・ステップが設定されているかに関係しています。

統計をとってみましたが、手順が7~8ステップ以上になると、コンバージョン率は低くなります。 ゲームがシンプルであればあるほど、ユーザーは早くゲームをダウンロードすることができます。

プレイアブル広告は基本的に単なる広告であるため、最終的な目標はユーザーにゲームをダウンロードしてもらうことであり、広告に多くの時間を費やすことではありません。インタラクティブ広告を特に複雑にすることは、パブリッシャーにはお勧めできません。

イントロ動画+プレイアブル広告

記者:コンバージョンが低いのは、プロセスが長いことと、プレイアブルな部分が多すぎるからであって、イントロ動画のせいではないのですね。

ステラ:そうですね。 しかし、それは絶対的なものではありません。

インストールを促すために、非常に完成度の高いプレイを体験する必要があるゲームがあるとすれば、それはリズムゲームでしょう。リズムゲームのプレイアブル広告は、ユーザーがゲームのスリルを十分に味わえるような長さでないと、インストールを促すことはできません。

ただし、複雑なゲームでは必ずしもそうとは限りません。やはり、クリエイティブと合わせて分析する必要があります。

記者:複雑なゲームのプレイアブル広告はどのカテゴリーが良いのでしょうか?

ステラ:シミュレーションゲーム、今のところ最も多いのはこのカテゴリーです。

ストーリー性のあるゲームの方が良いと思います。プレイアブル広告があれば、ゲームは一行の物語から、ユーザーの選択の違いによって異なる結果につながる複数行の物語になります。その結果、動画広告よりもストーリーの豊かさが増し、より深い内容を伝えることができます。

これは、本来没入型の体験であるRPGにも言えることで、インタラクティブ広告を利用することで、ユーザーはより早くゲームに没頭し、自分の行動でストーリーに影響を与えることができます。

例えば、放置系RPG「アイデル・ヒーローズ」のプレイアブル広告を作成する際、キャラクターの属性やスキル、敵のシナリオをより早く理解してもらうために、デモシーンを一人称視点で作成したり、プレイヤーがすぐにキャラクターになりきれるように簡単なプロットスクリプトを作成したりしました。 最終的には、CVRを140%に向上させることに成功しました。

フォーマットの異なる広告を組み合わて投稿、比率を調整する

記者:プレイアブル広告はこれまでどのように機能してきたと思いますか?また、データはありますか?

ステラ:全体的に見るとプレイアブル広告のコンバージョン効果は、従来の動画広告よりもさらに優れています。

当社の広告プラットフォームでは、プレイアブル広告のIVRの平均増加率は50~60%です。最高のケースでは10倍に達することもあります。

記者:10倍にするために、どんな工夫をしましたか?

ステラ:プレイヤーに気持ちよくゲームを楽しんでもらうこと。

最近は非常に特殊で面白いゲームジャンルが出てきています。例えば、io系ゲームはio+パルクールに進化し、「High Heels!」では多くの加工が施されています。この種のゲームのプレイアブル広告をプレイしてみると、どこが楽しいのか、どこがハマるポイントなのかがすぐにわかるようになっています。実際に手で触ってみるのと動画を見るだけで体験が全く異なります。

純粋に見せる広告

記者:これにより、プレイアブル広告が従来の動画広告よりも優位に立つという状況になるのでしょうか?

ステラ:いいえ。実際には複数のフォーマットを組み合わせています。地域によって、またはゲームによって、すべてを使わなければなりませんが、それぞれの重要度は異なる場合があります。

例えば、欧米では3D動画キャンペーンが非常に重要です。3D動画キャンペーンは主にプロモーションの初期段階で使用され、ブランドのスタイルを設定し、ユーザーに作品の制作レベルやグラフィックの美しさを認識してもらうことが重要です。

実写映像もあります。ティックトックの海外進出やショート動画ソーシャルの普及により、従来のプレイ画面広告では目立たせることが難しくなっています。画面に生身の人間がいて、ユーザーの対話とのインタラクションがなければ、ユーザーの目は留まりません。

プロモーションの中盤から後半にかけて、発売が比較的成熟した後に、インタラクティブ広告は、パブリッシャーがその輪を広げ、一部の希望するユーザーに対してより正確なアクセスを得るのに役立ちます。

パブリッシャーは各アイテムを並べて、常にテストし、段階に応じて投資の割合を調整する必要がある。

記者:実写映像といえば、海外に行くときに注意することはありますか?

ステラ:実写動画は、一部のKOLの影響力を利用して、ユーザーとパブリッシャーの距離を縮めるためのものです。しかし、KOLを選ぶ際には、ローカライズにも気を配らなければなりません。俳優やアクセントも含めて、非常に現地に馴染んだものでなければなりません。

ローカライズといっても、その絞り込みの度合いは様々です。ローカライズにあまり詳しくないベンダーの中には、英語を話すだけのKOLや、他国の訛りのあるKOLをライブで招待してしまうことがあります。しかし、その場合、欧米のユーザーの体験は特に良いものになりません。

欧米のユーザーは、ゲームの画面から伝わる魅力や迫力に関心があり、身近な人がゲームをしているのを見たいと思っています。

3年かけて磨き上げ、動的に最適化させていく

記者:プレイアブル広告は、複雑なゲームではまだ比較的新しい分野ですが、いつ頃から実験を始めましたか?

ステラ:プレイアブル広告を始めたのは3年前です。その過程で、素材制作チームは、広告のパフォーマンスを最適化し、プラットフォームがいくつかの要素レベルのチューニングに対応できるように製品を磨いてきました。

現在、私たちは2つのビジネスを展開しています。1つはカスタマイズ、もう1つはテンプレートビジネスです。テンプレートビジネスは、プレイアブル広告を試してみたいけど、あまり高いクリエイティブ予算を持っていないベンダーを主なターゲットとしています。パブリッシャーが自分に近いものを選ぶことができるよう、多くのテンプレートを用意しています。

おわり


アシスタント

「マフィア・シティ」の広告が面白そうだったからポチったら、ゲーム内容が全然違うんですが。

ADKD編集長

ゲーム内容と関係ない「ピンを引き抜くゲーム」、イギリスの広告審査機構が去年、禁止にしたらしいけど、日本ではそのような規制が一切ないね。

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